【個展】『グレゴリオの疲弊』開催のお知らせ

金沢市のGALLERY ソシ SOSI: にて個展を開催します。西暦にまつわるサウンドの作品を展示します。
初日は変則的に24時間のパフォーマンスを会場で行う予定です。どうぞよろしくお願いします。


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『グレゴリオの疲弊』

日時:
2024/8/31土ー9/15日 
gallery 12:00-18:00
bar 20:00-3:00 *木曜定休

場所:
GALLERY ソシ SOSI:  @sosi_jp
金沢市鱗町114-1

オープニングイベント:
作家によるサウンドパフォーマンス
8/31土 24:00-9/1日 24:00

概要:
グレゴリオ暦の紀年法はキリスト教に則っており、それをキリストの受肉から数える。そのため、グレゴリオ暦はキリスト教が盛んな地域で用いられ、1873年の日本での導入を皮切りに、非キリスト教国家にも導入されていくこととなった。 グレゴリオ暦は極めて精度の高い太陽暦であるため、季節と暦の月日のずれがほとんど見られ ないものの、年初の日付が暦の根本である天文学的な現象と無関係であることや、各月の日数が不規則であるため、季節の変化それ自体や月日の移り変わりを天文学的な現象ではなく、キリスト教を起点とした数字的なものとして把握するようなものとなっている。 そもそも暦は狩猟文明から農耕文明に映る過程で、食物の成長やそれにかかわる季節の温度変化といった生産、収穫、貯蔵に至るまでの過程を、食物と季節の関係によって生じる成長と衰退の「周期」に合わせる必要に応じて生まれた。エジプトでは紀元前3000年ごろ、毎年初夏の雨季の頃にナイル川が氾濫して大洪水をもたらす際に、決まって東の空にシリウスが輝き始めることに気付き、シリウスが出てから次のシリウスが見える前日までを365日=1年とするシリウス暦が作られた。それは、洪水から始まり、水分を得た土壌への種まき、収穫というサイクルへとつながる。それから暦は権力者によって様々な天文学的基準から暦の精度向上を図っていったのだが、それは宗教上の権威を示すなど、民を支配する権力者の象徴をなしていた。
定量的に完成された暦はあらゆる身体を規格化する。終わりのない現在を繰り返す疲弊。そこにに質的な時間のシステムを構造化し、滑り込ませる。

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